【2025年施行】風営法の改正ポイントを解説!接待飲食営業に関わる重要な変更点とは?
- ohmiwanda
- 6月30日
- 読了時間: 4分
更新日:7月2日

2025年6月28日から(一部は11月28日から)施行された「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(風営法)」の改正により、ホストクラブやキャバクラ、スナックなど接待を伴う飲食店に対
する規制が強化されます。
今回は、行政書士の視点から、今回の法改正のポイントと、風俗営業許可を取得・維持するうえで注意すべき点を分かりやすく解説します。
1.接待飲食営業における禁止行為が明確化
ホストクラブやキャバクラ、スナックなどの接待飲食等営業において、以下のような行為が新たに禁止・規制されました。
【新たな遵守事項】
事実と異なる料金説明の禁止
客の恋愛感情につけ込んで飲食を誘導する行為の禁止
客が注文していない飲食物の提供の禁止
【罰則付き禁止行為】
威迫による料金支払いの強要
売春や風俗勤務、AV出演等への誘惑・威迫による勧誘行為
ホストクラブをはじめとする接待飲食営業において、接待を通じた客の判断力の低下や客の恋愛感情等に起因する接客従業者に優位な関係性に乗じて客に遊興又は飲食をさせ、不当な不利益を生じさせたり、料金の支払のため客を売春等に追い込んだりする状況が見られることから、このような悪質な営業行為を規制するため、接待飲食営業に係る遵守事項等に関する規定を追加されました。
2.性風俗業者によるスカウトバックの禁止
これまでグレーゾーンだった「スカウトバック(紹介料の支払い)」についても、法改正で明確に禁止されました。
具体的には、性風俗業者がスカウトを通じて求職者を紹介され、その対価として金銭を支払う行為が違法となり、罰則が科されます。
3.無許可営業や名義貸しへの厳罰化
無許可営業や風俗営業の名義貸しについて、以下のように罰則が大幅に引き上げられました。
5年以下の拘禁刑もしくは1,000万円以下罰金又はこれの併科
法人の代表者、代理人、使用人その他の従業者:最大3億円の罰金
風俗営業の許可を受けないまま違法に接待を行う業態に移行することも想定され、
風俗営業等は短期間で高額の売上げを得ることができており、従来の罰則では刑罰の感銘力が十分にあるとはいえない状況にあることから、無許可営業等に対する罰則が強化されました。
4.不適格者の排除(2025年11月28日施行)
以下のような者は、風俗営業の許可を取得できなくなります。
既に許可を受けている場合は許可取消の対象です。
許可取消処分を受けた企業の親会社・兄弟会社・子会社
警察の立入検査後に許可証を返納して逃げた事業者
暴力的不法行為の恐れがある者が実質的に支配している事業者
5.広告・宣伝の規制
接客従業者の売上やランキングを強調する広告、客に対して過剰に“推し”を煽るような文言の使用は、すべて違反とされます。
違反となる広告例
「売上◯億円プレイヤー」「指名数No.1」「新人王」
「総支配人」「幹部補佐」「頂点」「winner」「覇者」「神」「レジェンド」「新人王」
「売上バトル」「カネ」「SNS総フォロワー数○万人」
「○○を推せ」「○○に溺れろ」
店内において、キャストの売上順にパネルの大きさや配置を変える掲示
まとめ|風営法の改正
許可を受けている営業者は法改正への対応を
今回の風営法の改正は、風俗営業の健全化と透明性向上を目的としており、すでに営業中の店舗も対応が必須です。特に広告・接客方法・スカウトに関しては、従来のやり方が通用しなくなる場面も増えるでしょう。
行政処分や摘発を未然に防ぐためにも、最新の法改正に対応した営業体制の見直しが重要です。
許可を受けていない飲食店も再点検を!必要なら許可を取りましょう!
また、許可を受けずに飲食店として営業しているバーやコンセプトカフェ、ガールズバーは営業が接待を伴うものになってないか点検をする必要があります。
もし接待を行っている状況ならこの機会に許可を取るようにしましょう。
強化された罰則を考えると無許可での営業はリスクでしかありません。
おおみ行政書士事務所では、風俗営業許可の取得はもちろん、運営後のコンプライアンス対応までサポートしております。
改正内容への対応や、営業の見直しについてのご相談もお気軽にどうぞ。
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